北極圏を訪れる多くの人にとって、写真撮影は旅で最も大切な目的の一つです。 オーロラの見事な光のショー、壮大な氷河からホッキョクグマなどの独特な野生動物まで、北極圏は他では見られない無数の自然の驚異に満ちています。北極圏を初めて訪れる人は旅の思い出を作り、その時の様子をお友達や家族に見せるために可能な限り沢山の写真を撮りたくなることでしょう。
写真の基本的原理の多くが北極圏の撮影に応用できますが、荷造りする前に多くのことを考慮しておく必要があります。ここでは北極圏での旅で出来る限り最高の写真を撮れるコツをいくつか紹介します。
北極圏での写真撮影

アマチュア探検家の中には、北極圏を撮影するのにスマートホン、タブレッ ト、または他の電子機器で十分と思う人がいるかもしれません。それらの機器 で良い写真は撮れますが、機器の種類にかかわらず考慮しなければいけないことがあります。それは天候です。特に冬場は気温がマイナス18度になること も珍しくなく、電子機器の種類によっては正常に機能しないことがあります。
多くのスマートホンは、気温が一定の温度を下回ると自動的にシャットダウン し、それ以外は正常に作動しないことがあります。最高の景色が見られる農村 地域では、大抵の場合、インターネットは繋がりません。運よく繋がったとし ても、速度が遅くなったり、画質や音質が悪くなることがあります。旅の写真を添付したメッセージをお友達に送るのは、ホテルの部屋に着くまで控える必要があります。
北極圏の寒さに対応できるように、しっかりと荷造りをすることと思います。 分厚い服を重ね着し、どのような天候でも体を暖かく保ち、濡れないように してください。防水性のブーツと手袋を着用し、手足を保護してください。 分厚いミトン、薄い手袋をそれぞれ一対準備してください。機器を準備する 際には手袋を、それ以外の時はミトンを使います。
機器を保護するために丈夫なバッグと雪よけカバーを持参し、カメラやその他の持ち物を水滴や雪から保護しましょう。また、予備のリチウム電池も準備しましょう。リチウム電池は寒い天候では通常よりも早く消耗します。写真撮影に向かう前に全てのバッテリーがフル充電されていることを確認しましょう。 バッテリーは三つ用意しておくと良いでしょう。一つは機器本体の中に入れ、 二つ目はポケットで保温し、三つ目はホテルの部屋またはキャンプ地で充電しましょう。
北極圏での写真撮影につきものの大きな問題は、氷河、氷山、雪などで写がかなり白飛びすることです。初期設定のまま撮影すると、露出アンダーで写真が暗くなります。これを改善するには、ブラケット機能、グレーカード、低速シャッターの使用、または露出値を+1/3から+1 1/3まで調整する方法があります。 また、降り注ぐ雪に注意してください。美しく見えるでしょうが、フォーカスが台無しになる可能性があります。これを回避するにはマニュアルフォーカス を使用します。
長いレンズを使用したいと思うかもしれません。安全と法的規制の面から、野 生動物に近づき、撮影するのは大抵の場合許されません。最低でも300mmの 望遠レンズと70-200mmの中望遠ズームレンズを使用してください。写真に安 定感を与えるには、三脚、または一脚を使うことで綺麗で焦点の合った写真が撮れます。撮影には大抵の場合、辛抱強さも必要です。というのは、野生動物の動きは予測できず、被写体に入り込んだり、ずれたりするのが珍しくないからです。
最後に、忘れずに景色も堪能しましょう。北極圏には世界中で最も息を呑む自然の見所が満載で、野生動物を写真に入れる、入れないにかかわらず、目を見張るものがあります。最高の景色を写すには、焦点距離24mm、またはそれ以 下の広角レンズを使用しましょう。
北極圏では特定の光景を見れる可能性は季節次第ですが、シャッター・チャン スは年中通して数えきれないほどあります。冬は降雪と北極光、夏はハイイログマ、ハクトウワシ、冬眠または冬に備えて南下するその他の野生動物。身に危険が及ばないように必ず距離をとり(北極圏に生息する多くの動物、特にク マはヒトを襲うことで知られています)、現地と米国の法律に従ってくださ い。
まとめ

北極圏は数えきれない野生動物と景色を見たい写真家に夢のような場所です。 実に素晴らしい写真を撮るには最適な撮影機器、体を保護する適切な服装、そして野生動物に対する配慮が欠かせません。北極圏への旅の予約を計画する際 は前もって準備し、生涯で最も忘れられない写真を撮れるようにしましょう。 現地での体験はその後、長くに渡り記憶に残ることでしょう。